私とピアノ – 風見瑶子先生

私とピアノ

当時二歳の私の夢は、キティちゃんになる事でした。ある日観たビデオの中で、キティちゃんは可愛いドレスを着て、有名なベートーヴェンの『エリーゼのために』を弾いていました。その姿を観た私は「これする!」と目を輝かせていたそうです。

母と二人三脚の幼稚園ピアノ時代から音楽の道へ

私がピアノを始めたのは三歳の頃です。自宅にてピアノ教室を開いていた母と、生徒様方のレッスン風景は私の日常でした。

“ピアニストキティ”になりたい幼き私は、練習の時から度々可愛いドレスを着て、キティちゃんに成り切って弾いていたそうです。

母と二人三脚の幼稚園ピアノ時代でしたが、自分の納得しない事は頑なに「嫌だ。」と言って
注意を聞かず、母を困らせていたそうです。

そんなピアニストキティは、人前で演奏をする事がとにかく大好きで、自ら懇願し、四歳の時に初めてのコンクールに出場します。
しかし、コンクールの慣れない張り詰めた空気に調子が狂ったのか、曲の途中で弾くのを辞めてしまい、舞台裏に戻ってから駄々をこねて泣いてしまいます。

ピアニストキティを無事卒業し、小、中学校へ進学した辺りから、音楽への道を考え始め、私は音楽高校へ進学します。

私にとって音楽高校という場は、初めて音楽を通じての友が出来た所です。
自分と同等、或いはそれ以上に、音楽に対して全力で向き合う友の存在に刺激を受けました。

小さな教室の中に、才能溢れる人材が沢山いる環境、多感な時期という事も重なり、私は高校三年間、ピアノについて幾度も悩みます。

そんな中、高校で師事をした恩師は、愛と情熱溢れる細やかな指導のレッスンが持ち味の姉御肌先生で、度々私の相談相手にもなって下さいました。

恩師からの「沢山悩んだ分、きっと生徒さんの気持ちに寄り添える素敵な先生になれるよ。」という心強いお言葉は、今でも鮮明に覚えています。

音楽大学進学と共に上京した私は、新たな恩師お二方と出会います。
お二方の、音楽を敬愛し、深く追求し続ける姿勢はとても魅力的で、私自身も知識を深める事の楽しさ、自発的に学ぶ事の大切さを学びました。

そして、音楽は何にも変え難い、尊い芸術であり、私はピアノが大好きだと改めて気付きました。

伝えたいメッセージ

皆様もよくご存知の通り、“音を楽しむ”と書いて“音楽”です。
音は、演奏している人の心を鏡の如く映すものだと思っています。

幼い頃からピアノと向き合いピアノについてたくさん悩んだこともありましたが、やっぱりピアノは楽しく大好きなものだと感じています。

ピアノを弾く楽しさをこれから出会う生徒様に伝え、「ピアノ好きかも!」と言ってくれる生徒様が一人でも多く増える事が、私のピアノ講師としての目標です。

プロフィール

風見 瑶子(かざみ ようこ)Yoko Kazami
大阪府出身。3歳からピアノを始める。
京都市立堀川音楽高校卒業。第8回ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan 全国大会金賞。第22回日本演奏家コンクール特別賞。
10歳の時、第4回エボニー&アイボリーコンサート出演。
恵比寿にある音楽カフェ、「アートカフェフレンズ」にてモーニング演奏を担当中。
現在、東京音楽大学大学院音楽研修科修士課程1年次在学中。

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