ここまで2回にわたり小さいお子さんに向けたレッスン内容について書いてきました。
前々回の記事 → 3才~5才の小さなお子さま向けピアノレッスン①
前回の記事 → 3才~5才の小さなお子さま向けピアノレッスン②
最後となるこの記事では、
*ピアノ(音楽)を楽しみ好きになってもらう
という内容について少しだけご紹介させていただきます。
ピアノ(音楽)を楽しみ好きになってもらう
小さいお子さんに限りませんが、「音符が読めない」→「音楽難しい」→「音楽嫌い」というパターンは驚くほど多くあります。楽器を弾くのは嫌いじゃなくても、音符が読めないことでつまずいて音楽が嫌いになってしまう…
それも少し寂しい気がしますよね。なので、当教室では小さいうちから音符を読むことを「楽しいこと」として苦手意識を無くして欲しいと考えています。
3才のお子さんをレッスンする際に使用するのが、こちらのボード。
私が手作りしました!!
…といっても、ホワイトボードに五線を書いただけの簡単なものです。
実は、楽器店などにも五線が書いてあるボードはあるのです、小さなお子さんにとってはどれも少し小さいようで、わかりやすくするために手作りしました♪
当教室では、このボードを「音符を読むための導入」として使っています。
ところで、これはレッスンをしていて驚いたことのひとつなのですが、
小さなお子さんにとって、楽譜に書かれた音符は、
違う場所に書いてあっても全て同じに見えている
ようなのです。そう、音符を初めて見る子どもにとっては「おんぷ」はどこにあっても「おんぷ」。
これはきっと、リンゴが台所のどこにおいてあってもリンゴであることに変わりがないことと同じなんですよね。
「楽譜」や「音符」という仕組みは西洋音楽のできる過程で完成された、非常に合理的な「システム」です。しかし、小さい子どもたちにとっては、この楽譜に音符を書くという「システム」を理解することがまだ少し難しいのだと思います。
なので、こんな感じでまずは線の上に書いてある音符を「線」(せん)
線の間に書いてある音符を「間」(かん)
としながら、ホワイトボードに音符を置いてもらいつつ、その都度「線」と「間」という名前も一緒に覚えていきます。このとき、
「線」に音符をおいてみよう!
じゃあ次は「間」においてみよう!
よーし!その次は、「線」と「間」を順番においてみよう!
というように、色々な順番やルールを設けて置いてもらいます。
これを繰り返し行っていくと「線」の上に書いてある音符と、「間」に書いてある音符を自然と区別する事が出来るようになります。
子どもにとっていきなり階名(=ドレミファソラシド)を教えてしまうとその「システム」がわからず
?????
となってしまうことがあります。
なので、こうしてまずは見た目にもわかる「2種類の区別」を理解していき、その上でやっと実際の楽譜を見た時にもそれぞれの音符の違い(「線」or「間」)がわかるようになるのです。
そしてこのこの感覚に慣れてはじめて少しづつ階名(=ドレミファソラシド)を読む練習を始めていきます。
楽しく身に付けることの重要性
こうして「音符を読む」というつまづきやすい内容をなるべく噛み砕いて導入することで、結果として「音符を読むのが簡単」→「音符を読むのが楽しい」となっていきます。
特に小さい子どもというのは、本当に「なんでもできる!」と思っているもので、その「なんでもできる!」という気分をいかに挫けさせないかがとても重要だとレッスンをしていて感じます。
これもとても印象的な話ですが、私の知り合いの方で小さいときピアノを習っていたけどやめてしまったという方がいらっしゃいました。
その方は、ある日レッスンで初めて「両手で弾いてみよう」と言われたそうです。
その方は、わからないなりに頑張って弾いてみました。
しかし、先生から
「〇〇ちゃんにはまだちょっと早かったわね」
とひとこと言われたそうです。
これ、別に先生に悪意があったわけではないんだと思います。
「(少し早かったけど)もう少しすればすぐ弾けるようになるよ」という程度の意味だったのだと思うのですが、幼い頃のその方には
「あ、私はダメなんだ」
という印象が強く残ってしまい、それ以来ピアノが好きじゃなくなってしまったそうです。
大人にとっては何気ない一言でも「なんでもできる!」と思っている子どもにとってはとてもショックな言葉になり兼ねません。
当教室では、そんな子どもの「できる」という気持ちを決して失わせないよう、その子一人一人に合った高さの「ステップ」を用意しています。
小さいうちからの「できる」をなるべく伸ばし、結果としてピアノ(音楽)を好きになってもらう。
小さいお子さんをレッスンするときには、常にそんなレッスンを心がけています。
まとめ
今回、全部で3回にわたり小さなお子さま向けピアノレッスンをご紹介しました。
*耳を育てる
*感受性や創造性を育てる
*ピアノ(音楽)を楽しみ好きになってもらう
当教室ではこれらを大切にしながらピアノレッスンを行っています。
ピアノを習わせたいと思っている保護者の方、小さい頃からピアノを習わせることにはメリットこそあれど、デメリットはありません。
実際に私の周りの音楽家(声楽や管楽器)の方でも「もっと早くからピアノを習っておけばよかった」という方も少なくないのです。
なので、少しでも興味のある方がいらっしゃいましたら、まずはぜひ一度お問い合わせください♪
もちろん当教室でなくても近所にあるピアノ教室で構いません。
多くのお子さんが「なんでもできる!」ことの一つとしてピアノ(音楽)を身につけてくれる。
一人のピアノ講師としてこんな嬉しいことはありません。
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