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自己完結から人に伝わる音楽へ(文:風見)

木の葉が温かく色づき始めました。心地良い爽やかな風が、秋の訪れを感じさせてくれますね。

食欲の秋、スポーツの秋、そして芸術の秋です。

教室では、10月から後期のレッスンが始まりました。引き続き楽しく頑張っていきましょう。

10月4日に、院生コンサート試験が行われました。

たくさんのお客さんと、華やかなドレスを見に纏った発表者たち。一見、普通の演奏会ですが、一番奥の席では審査員の先生方が目を光らせていました。

演奏時間は1人20分程度。私は、アメリカと日本の現代作曲家の曲を演奏しました。まだまだ知られていない曲もたくさんある現代曲ですが、聴いている人に、少しでも何かが伝われば、という思いで演奏しました。

最後の一音を弾き終わったと同時に、温かい拍手が私を迎えてくれました。

演奏を聴いてくれた後輩が「ピアノってあんなに沢山の音色が出せるんですね!」と、嬉しい言葉をかけてくれたのです。

今までの本番を振り返ると「暗譜が飛ばないように…」「練習通り弾けるように…」と、自己満足の演奏を目指していたように思います。

本来「音楽」とは、人の心に届けるもの。

今回の試験では、演奏を通して人の心を動かすことの素晴らしさを学びました。

自己完結の演奏から、聴いてくれる方の心に届ける演奏へ。私の中で、新たな世界が広がったように思います。

先日、誕生日を迎えた生徒さん。

誕生日プレゼントに買ってもらった、ピカチュウのぬいぐるみと一緒に教室に来てくれました。

ドアを開けた瞬間、大きなピカチュウを抱える生徒さんの可愛らしい姿に、思わずほっこり。

レッスン中は、ピカチュウが生徒さんの頑張りを見守ってくれていたようでした。

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